「QRコード付きの無料ギフトに注意して!」新たな詐欺に米女性が警鐘鳴らす<動画あり> | ニコニコニュース
世界中でオレオレ詐欺や架空請求詐欺などによる被害が後を絶たないが、アメリカのある女性が新手の詐欺について人々に警鐘を鳴らしている。女性によると、出所の不明なQRコードを読み込むことで個人情報が盗まれてしまうそうだ。「インターネットの地元新聞」をコンセプトとする米メディア『The Daily Dot』が伝えた。
米アイオワ州セロ・ゴード郡クリア・レイク在住のコンテンツクリエイターとして活動するミシェル・メリンダさん(Michelle Melinda)が7月29日、TikTokに動画を投稿したところ注目を集めた。ミシェルさんは、その動画で新たな詐欺に注意するよう呼びかけており、送り主が不明の無料のプレゼントといった名目で郵便物が届いた時は、「特に注意が必要」と訴えた。
プレゼントは指輪やネックレス、ブレスレットとさまざまで、受け取り主の宛名以外にQRコードが添えられているが、問題はそのQRコードにあった。贈り主を知るためにQRコードをスキャンするように促す記載があり、ミシェルさん曰く、そのQRコードを読み込むことで詐欺師がスマートフォンの情報にアクセスできるようになるという。
ミシェルさんは、見知らぬ人からの無料のプレゼントにあるQRコードについて、「それはハッカーの仕業で、(スキャンしたら)彼らはあなたのスマートフォンをハッキングするでしょう」と警告している。さらにミシェルさんは、このように語った。
「だから私は、うちの母に『注文していないものが届いたら、QRコードをスキャンしないように気をつけて』って言っています。聞いたところ、プレゼント自体はそのまま受け取っても大丈夫らしいんです。でも、これらはあなたのスマートフォンをハッキングするための手段にすぎません。それに彼らは、プレゼントの返送先の住所なんかも設定しているんですよ。」
「とても詐欺とは思えないほど本物のプレゼントに見えるから、皆さん気をつけてください! 特にご年配の方に教えてあげて欲しい。私はうちの母と同じ年代の人やその家族にも伝えています。なぜなら『あら素敵ね』なんて、すぐにQRコードをスキャンしかねないから…。だから『やめなさいっ』て言っているんです。」
ミシェルさんは、QRコードをスキャンすることで銀行口座やクレジットカードの使用状況など全ての情報が詐欺師によって盗まれると主張しており、動画を見たフォロワーからは「知ることができて良かった。ありがとう」「コロナ禍やその後に普及した飲食店のQRコードも心配」といった声が寄せられた。しかし一方、「良かった。銀行口座が空っぽで」「まあ、お金がないから構わないけどね」などと、ミシェルさんの警告を真剣に取り合わない人もいた。彼女は米メディア『The Daily Dot』の取材に応じ、このように話している。
「私は単に自分のプラットフォームを使って、この詐欺について皆さんに警鐘を鳴らしたかったのです。動画が拡散しているのを見て、嬉しく思いました。誰かが詐欺に遭わないことを願っています。私は自分がタグ付けされた動画をいくつか見ましたが、同じようなプレゼントを受け取っている人もいたようです。」
ちなみに「米連邦取引委員会 消費者相談部門(Federal Trade Commission: Consumer Advice)」のウェブサイトによると、「QRコードはレストランのメニューや飛行機の搭乗時など、数えきれないほど多くの場で使われているが、中には詐欺師が有害なサイトへと誘導し、個人情報を搾取する場合があるため気をつけるように」と呼びかけている。
同ウェブサイトでは一例として、パーキングメーターの駐車料金支払い用QRコードが詐欺師によってすり替えられ、法外な駐車料金を請求される例などを挙げている。コロナ禍により普及が進んだQRコードだが、スキャンする際には読み取り先のURLをしっかりと確認するように訴えている。
画像は『MrsMotivated2025 TikTok「DO NOT SCAN IT!」』より
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)