焼肉屋で太らないメニューの選び方。赤身肉 vs タン塩、クッパ vs 冷麵… | ニコニコニュース
“がまんするダイエット”で挫折を繰り返していませんか? 管理栄養士の伊達友美さんも、かつてはそうでした。が、食べてやせる「プラス栄養メソッド®️」をベースに20kg減量に成功、30年以上も食事カウンセリングを続けています。伊達式の「太らない食べ方」とは?(以下、著書『夜中にラーメンを食べても太らない技術』をもとに再構成)
◆焼肉屋さんではキムチと赤身肉がマスト
そもそもダイエット中に焼肉を食べていいのか? 答えはイエスです。むしろ、お勧めします。
その理由は後ほど説明するとして、焼肉屋さんでの「太らない食べ方」を先にお伝えしましょう。
まず、焼肉屋さんで主役の焼肉の前に注文したいのがキムチ。キムチは乳酸菌が豊富な発酵食品なので、腸内環境を整えて、毒素排出、代謝アップをサポートしてくれます。また、唐辛子に含まれるビタミンCやポリフェノール、食物繊維も補っておきたい栄養成分です。
次に、主役の焼肉についてですが、お勧めは牛の赤身肉。ハラミやロース、ヒレ、レバー。タンやカルビは脂が多いので、ダイエット中は控えたほうがいいでしょう。
牛肉には、「L-カルニチン」という脂肪燃焼をサポートする成分が豊富です。筋肉やお肌をつくる良質なたんぱくや血流アップに重要な鉄分の補給源でもあります。さらにこれらの肉を食べるときにサンチュに包んで食べると、生野菜のビタミンやミネラル、食物酵素が摂れるので消化が高まり、より効果的に脂肪を燃やす食べ方になるでしょう。
◆タン塩と冷麵には気をつけて
気をつけてほしいのはタン塩。アッサリした味わいといい、見た目の清涼感といい、太りにくそうに思えますが、実はロースよりはるかに脂質が多い部分です。だからその油分をスッキリさせるためにほかの肉と違ってレモン汁をつけて食べるわけです。
また、締めは体を温めるクッパにしたいもの。反対に、冷麺にはご用心。焼肉でせっかく温まった体が冷やされて、代謝アップ効果が落ちるリスクがあります。
◆ダイエットには、クオリティの高い肉食が正解
さて、なぜダイエット中に焼肉はOKなのでしょうか?
ダイエットというと、すぐ「摂取カロリーを抑える」という発想になりがちです。もちろん、これはダイエットの王道。間違ってはいません。しかし、ただカロリーを抑えればやせられるというほど、人の体は単純ではありません。
例えば、肉の摂り方について。ダイエット中は、カロリーや油分を心配してなるべく「肉断ち」しようとする人が多いようです。食べたとしてもローカロリーで脂肪分が少ない鶏のササミを選んでみたり。しかし、結論から言ってそのやり方では、一時的にやせたとしても、リバウンドしてしまう可能性が大きいのです。
なぜでしょうか? やせやすい体づくりには、代謝を上げる栄養素をプラスすることが重要だからです。なかでも、たんぱく質はもっとも重要な栄養素なのです。
◆羊>牛>豚の順に多いL-カルニチン
ダイエットの大前提は、体に必要な栄養素をしっかり摂り、胃腸を活発にして食べたものを燃やしやすくする「土台」を作ること。肉に含まれる良質なたんぱく質は筋肉やお肌を作るもとになるものです。これを抜いてしまっては、たちまち筋肉量が減ってしまいます。
筋肉は、熱を作り、代謝を上げて、余計な脂肪を燃やす体を作ります。基礎代謝量が高い人ほどたくさん食べてもスリムなのですが、基礎代謝量が高い人というのは筋肉量が多い人。逆に、筋肉が少ない人は脂肪を蓄えやすいのです。
さて、肉の中でも、私が勧めているのが、「L-カルニチン」という成分を多く含む、牛、豚、羊といった赤身の肉です。「L-カルニチン」はサプリメントとして売られているほど、脂肪を燃やす効果が期待できる成分。羊>牛>豚の順に多く含まれますが、鶏にはあまり含まれていません。そのため私は、羊、牛、豚を積極的に食べることを勧めているのです。
また、たんぱく質は食事誘導性代謝が多く、食べたときに熱放出される量が多いので、身につくカロリーが少ないという点でもダイエットに重要な栄養素なのです。「肉食がやせる体を作る」なんて、意外でしたか?
<文/伊達友美>
【伊達友美】管理栄養士・日本抗加齢医学会認定指導士。10代からダイエットとリバウンドを繰り返し、摂食障害に。30代後半で「プラス栄養メソッド®️」を考案、自身も20Kg減量すると共に、美肌やフェムケア、メンタルケアのカウンセリングを30年以上行っている。『夜中にラーメンを食べても太らない技術』『やせる! 伊達式 コンビニでダイエット』『女性の不調は「油+」でよくなる』ほか、著書累計150万部以上。https://dateyumi.com/