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「米国株式を30年運用」いくら儲かる?投資の“理想”と“現実”

「米国株式を30年運用」いくら儲かる?投資の“理想”と“現実” | ニコニコニュース

本記事は、フィデリティ投信株式会社が提供するマーケット情報『マーケットを語らず』から転載したものです。※いかなる目的であれ、当資料の一部又は全部の無断での使用・複製は固くお断りいたします。

「次の30年」における米国株式市場の期待リターン

「次の30年」における米国株式市場は、次のようにまとめられます。

①業績:実質1株利益は、過去150年並みの「年率2%程度で増加する」

②バリュエーション:「過去30年」のような金利の異例な低下トレンドは期待できないため、株価収益率(PER)の異例な上昇は繰り返されず、PERはそれ以前の120年並みの「横ばいである」

③株価:上記1および2を足せば、実質株価は「年率2%程度で上昇する」

ただし、上記は「長期の見立て」であり、単年の動きは異なります。また、たとえば、景気後退に行けば、(「トレンド」としてではなく)短期的に金利がゼロ下限に戻ることはありえるでしょう。

業績や株価を実質で考える理由は、購買力が重要であるためです。株価が10%上がっても、物価が20%上がっていれば、豊かにはなっていません。賃金も同様であるため、われわれは企業に対し、少なくとも物価上昇分の賃上げを求めます。

実質で考えることは生活(貨幣経済)の基本です。別の角度から言えば、「インフレ率が高い時期」と「インフレ率が低い時期」の株価上昇率を比べる場合には、各時期のインフレ率を差し引かなければ、株式市場は実際のところどう動いたのか、企業は実際のところどの程度稼いだのか、あるいは投資家にどのようなリターンをもたらしたのかはわかりません。

次の30年…資産運用の「理想」と「現実」

「次の30年において、米国株式市場は物価調整後、年率2%程度で上昇する」とき、資産運用に関する示唆は次のとおりです。すなわち、

理想…資産運用は続けるべきである

現実…資産運用をあきらめる人が出てきても不思議ではない

まず、「理想」について考えると、「リスク資産の中心」である米国株式は長期では、物価を上回るリターンを生み出すわけですから、資産運用は継続するほうがよいと言えるでしょう。

しかし、「現実」について考えると、次の30年において米国株式の実質リターンが、過去30年の「年率6%」から、それ以前の「年率2%」に鈍化する場合、実質リターンはその分「ゼロ」に近づくわけですから、サイコロの転がり方・サンプル次第では、たまたま何年か、リターンマイナスの年が続くことも考えられます。

実際、[図表]に示すとおり、過去150年における実質株価の推移を見ると、過去30年に先立つ120年間においては、長期間「横ばい」ないし「下落」して低迷することがありました。

「次の30年」において、株価が「過去30年」のような異例な上昇を見せず、「それ以前の120年」に回帰する場合、実質株価が長期間低迷して資産運用をあきらめる人が出てきても不思議ではありません。なぜなら、「投資家心理」が投資家の行動に影響を与える可能性があるためです。「過去30年」の成功体験の再現を期待した人は、大きな期待外れに直面するでしょう。

過去150年の実質株価の変動率(ボラティリティ)は「年率14.2%」です。

仮にリターンが正規分布に従うとすると、株価の実質リターンが「年率6%」から「年率2%」に鈍化する場合、リターンマイナスになる確率は「約34%」(≒3年に1回程度マイナスになる)から、「約44%」(≒2年に1回程度)に上昇します。

「次の30年」への対処法

自他をある程度信用し、自分はやれることに注力

「次の30年」において、「理想」は、30年間ずっと続ければ報われると考えられるものの、「現実」は、株式市場「全体」のリターンが長期間低迷して資産運用をあきらめる人が出てきても不思議ではありません。

資産運用を続けるための解決策は、

長期ではなく、超長期の平常心を保つインデックス投資の場合には、インフレに負ける期間がどれほど長く続こうとも資産運用を継続する胆力か鈍感力を身に付ける

市場全体には頼らないアクティブファンドに投資をする

市場全体には頼らない…銘柄を選択する

となるかもしれません。こうした場合はたいてい、すべてに分散することが答えです。

とはいえ、超長期の胆力や鈍感力を身に付けるのは簡単ではないでしょう。

アクティブファンドについては、たとえ長期の実績があり、強固な運用哲学を持つファンドでも毎年勝てるわけではありません。ですから「共感できる運用哲学」を持つファンドや運用会社を選ぶことが重要です。「ファンになれるかどうか」が判断基準といえるでしょう。

ちなみに筆者は、銘柄選択を除外します。

ダリオがよく言いますが、金融市場には、投資の研究に、億単位のお金をつきごみ、過去数百年の歴史を調べ、24時365日、良い銘柄を探しているプロが大勢います。ヘッジファンドもそうですし、上記のアクティブファンドの運用者も同様です。

勝つためにはまず、相手がどんな人なのかを考えなければなりません。たとえば、麻雀やポーカーにも運の要素がありますが、プロにチャレンジしようとは思わないでしょう。また、そのプロに自分のお金を増やしてもらおうと思う場合、いくらかのコストを負担するでしょう。

資産運用の成果=(現在の投資金額+将来にわたる所得-将来にわたる消費)×将来にわたる収益率、です。

このうち、銘柄選択は「将来にわたる収益率」を高める要素です。筆者は、非力な市場参加者としてプロと戦うことに時間を使うよりも、その部分は市場全体やプロに委ね、「将来にわたる所得」を高めることに時間を使うほうが、資産運用の成果を増やす近道であると考えています。

まとめると、

①自分の鈍感力や胆力もある程度信じ

②厳しい世界で生き残っているアクティブファンドの運用者もある程度信じる

③自分は自分ができることに注力する

といったところでしょう。

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重見 吉徳

フィデリティ・インスティテュー

首席研究員/マクロストラテジスト

(※写真はイメージです/PIXTA)

(出典 news.nicovideo.jp)

ミリクジラ2

ミリクジラ2

ネタ本を出したのが米国の投信会社とか、冗談にもほどがある。ここ数年を資産運用の出口に想定していた人たちは、新型コロナやロシアウクライナ戦争による株価暴落を喰らって、慌てているんじゃないか?過去は過去であって未来を保証するものではない以上、他人に金を預けた時点でそれはもうギャンブルだと思うべき。

アキラ

アキラ

年率2%ってどこから出てきた数字?

kitahii

kitahii

バブル期に投資信託を始めたとしても今まで持ち続けていれば利益が十分すぎるほど出ている事実。損をするのは短気な人と常に短期的に利益を出し続けなければならない立場の運用担当者だけでしょ

岐阜県

岐阜県

人間には寿命があるんだから超長期なんて視点で考えられないだろ

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