今年の国慶節大型連休、多くの中国人が日本旅行を取りやめか―華字サイト | ニコニコニュース
海外在住中国人向け情報サイトの文学城は26日付で、多くの中国人が9月下旬から10月上旬にかけての中国の国慶節(建国記念日)連休期間中に日本旅行を予定していたが、日本が福島第一原発の処理水の海洋放出を始めたことで、取り消す人が相次いでいると紹介した。
中国政府は8月10日に日本への団体旅行を解禁した。日本は中国人にとって人気の旅行先であり、9月29日から10月6日までの、国慶節連休中には極めて多くの中国人が日本旅行をすると思われた。しかし日本側が8日24日に東電福島第一原発の処理水の海洋放出を始めると、日本旅行を予約していた中国人が次々にキャンセルする現象が発生した。また、旅行会社は日本旅行の宣伝を控えるようになった。
中国最大の旅行プラットフォーム「携程(Cトリップ)」よると、福島での処理水の海洋放出が始まる前に、日本ツアーの検索数はタイやシンガポールを抜いて海外旅行で第1位だった。携程はまた、日本を旅先とする2000以上の旅行商品を掲載して集客に努めていた。
当初は国慶節連休中に中国から日本への旅行の「爆発現象」が発生すると予想されていた。Cトリップの日本旅行担当者によると、日本の団体旅行商品の予約数は8月中旬には激増の状態だった。しかし携程をはじめとする大手旅行プラットフォームはその後、日本行きの旅行商品は残してはいるものの、サイト上の目立つ場所には置かなくなった。多くの旅行企業関係者は、予約済みの客の間でキャンセルの動きが発生していると明らかにした。
中国のSNSの微博(ウェイボー)では、中国大陸部のネットユーザーの多くが日本への旅行計画を中止したと書き込み、違約金の支払いなどを嘆いた。ユーザーの多くは健康被害への不満ではなく、海洋放出を強行した日本への不満のためだと表明した。日中両国民の感情の悪化を懸念して旅行を見合わせると書き込んだ人もいた。
中国では、日本における外国人客による経済的な後押し効果はかなりの長期間にわたって、中国人客の減少で縮小する可能性があるとする報道もある。(翻訳・編集/如月隼人)