よく噛むことの8つの効果「卑弥呼の歯がいーぜ」とは | ニコニコニュース
食べ物をしっかり噛むことは健康につながります。しかし、現代人は一回の食事で噛む回数は、邪馬台国の卑弥呼の時代に比べると6分の1程度なのだとか。今回は、日本咀嚼(そしゃく)学会が提案している噛むことの8つの効果「卑弥呼の歯がいーぜ」についてご紹介します。普段何気なく行っている「噛む」という行為の大切さを、改めて見直してみましょう。
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■よく噛むことの8大効果「卑弥呼の歯がいーぜ」
「卑弥呼の歯がいーぜ」というフレーズをご存知ですか。この標語は、よく噛むことの8つの効果を、邪馬台国の卑弥呼にかけて表現したものです。しっかり噛むことは、全身の健康づくりに役立ちます。その効果について早速みていきましょう。
●「ひ」 肥満防止
ゆっくりよく噛んで食事をすると、脳の満腹中枢が作動して満腹感を得られるので、食べ過ぎによる肥満を防ぐことができます。
●「み」 味覚の発達
食べ物をよく噛むことで舌の味覚センサーが働き、食べ物本来のおいしさを味わえます。
●「こ」 言葉の発達
噛むことで口の周りの筋肉が発達すると、言葉の発音がきれいになったり、表情が豊かになったりします。
●「の」 脳の発達
噛むという行為は脳細胞の働きを活発にします。子どもの知育に役立ち、高齢者の場合は物忘れ防止につながります。
●「は」 歯の病気予防
よく噛むと唾液がたくさん出ます。唾液には、食べかすや細菌を洗い流す自浄作用があるので、虫歯や歯周病の予防になります。
●「が」 ガンの予防
唾液に含まれるペルオキシダーゼという酵素には、発がん物質を抑制する作用があるといわれています。
●「いー」 胃腸快調
よく噛むと、消化酵素を含んだ唾液がたくさん出て、消化を助けます。また、食べ物が細かく噛み砕かれることで、消化器官への負担が軽減され、胃腸の調子が整いやすくなります。
●「ぜ」 全力投球
噛み締める力を育てることによって、集中力が高まり、力いっぱい仕事や遊びに全力投球できるようになります。
■どのくらい噛んだらいいの?
噛むことの効果を得るためには、どのくらい咀嚼すればよいのでしょうか。一般的に、一口あたり30回が目安とされています。しかし、うどんやソバのように柔らかい食材の場合は、30回も噛むのは難しいかもしれません。
噛む回数を気にするあまりに、食事の時間が苦痛になってしまっては問題です。おいしく食べられる範囲で、無理なく取り組みましょう。
■よく噛む習慣を身につけるためのコツ
1.食材選びを工夫する
硬いものや弾力性のある食材だと、自然と噛む回数が増えます。ゴボウやレンコン、人参などの根菜類やこんにゃく、干し椎茸などを食事に取り入れてみましょう。食材を大きめにカットして硬めに調理するのが、噛む回数を増やすポイントです。
2. 水分で流し込まない
食事の際に、お茶や汁物で流し込むような食べ方をしていませんか?食べながら水分をとると、よく噛まなくても飲み込めてしまいます。食べ物が口の中にある間は、飲み物をとらないようにしましょう。
3.一口ごとに箸を置く
次から次へと口の中に食べ物を入れるのではなく、一口食べるごとに箸を置いて噛むことに集中しましょう。一口の量を減らすと、咀嚼回数の増加につながります。
よく噛むことは、様々なメリットがあります。しかし、一口の噛む回数をいきなり30回に増やすのは難しいかもしれません。まずは今までより5回増やしてみることから始めてみましょう。
■参考
日本咀嚼学会
http://sosyaku.umin.jp/info/file/info01.pdf
(参照 2020-05-05)
ライオン
https://clinica.lion.co.jp/oralcare/ha-kamu.htm
(参照 2020-05-05)
「文:けんこうフィットNEWS 」
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。