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より多くの人が音楽の世界に入りやすく ヤマハ音楽教室がコース体系を一新 | ニコニコニュース

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 ヤマハ音楽振興会(東京)は、音楽教育事業「ヤマハ音楽教室」が2024年に開設70周年を迎えるに当たり、より多様なニーズに応えるためにリニューアルを行う。11月14日東京都内で「ヤマハ音楽教室リニューアル発表会」を行い、2024年5月から各コースを一新することを発表した。

 幅広い年代の人が音楽を楽しめるサービスを展開している「ヤマハ音楽教室」。これまでに国内で550万人以上の子どもたちが学び、海外では40以上の国と地域に広がっている。現在幼児期コースをはじめとし、中高生・大人のための音楽教室「ヤマハミュージックレッスン」、シニア世代を対象にした「青春ポップス」などのコースを提供している。それぞれが独立した部門として運営されてきたが、今回のリニューアルで各種サービスを「YAMAHA MUSIC SCHOOL」に統一、ホームページも統合。新たなロゴマークの下、一本化した「YAMAHA MUSIC SCHOOL」を国内外で展開していく。新たなロゴマークには、子どもからシニアまで音楽を愛するすべての人に音楽の喜びを分かち合う場を提供したいという思いを込め、水色の「ドレミの芽」は「音楽で心を育てること」を表現している。

 「子どもの音楽を始める教室」としてのイメージも強いヤマハ音楽教室。4・5歳児対象の「幼児科」と3歳児対象の「おんがくなかよしコース」は、同教室の中核を成してきた。これらの幼児期コースを、2024年5月から順次、新コース「ぷらいまりー」に刷新する。これは、出生数の減少・習い事の多様化・共働き世帯の増加・個を尊重する時代の流れなどの中で生まれている多様なニーズに応えるため。新コースでは、ヤマハ音楽教室の幼児期コースの大きな特徴である“グループレッスンで仲間と共に音楽を楽しむ経験”はそのままに、「個人レッスン」や「グループレッスンと個人レッスンの併用」を選べるようになる。例えば、同じ時間帯にレッスンを受けられる子が集まらずにグループが組めなくても、個人レッスンからスタートし、状況に応じてグループレッスンを受けることもできるようにするなど、柔軟に対応するという。また、親子でレッスンに一緒に参加して音楽を楽しむスタイルを重視してきたが、保護者の同伴は5歳からは任意とするなど、さまざまな家庭の状況がある中でより多くの子どもたちに音楽への間口が広がるようにする目的がある。

 加えて、小学校に上がってから音楽を始めたい子を対象にしたコース「プレジュニア」を導入し、習いたい時にいつでも始められる柔軟なコース体系を目指す。

 幼児期から学童期のレッスンでは、ピアノエレクトーン演奏の基礎力が確実に身につくことを目指す。個人差はあるが耳の発達との兼ね合いの中で、3歳から始めた場合、9歳ぐらいで、聴いたメロディーや和音をドレミで正確に体感し、歌ったり演奏したりできる力が定着してくるという。それに加え、音楽全てのニュアンスや表情を感じ取る力も育み、“音楽を一生楽しめる力”を養っていく。

 目指すのは、学校とも、自分の家とも違う居場所、「サードプレイス=第3の場所」となるような音楽教室だという。ヤマハ音楽振興会常務理事の串田厚司氏は、「不登校で学校に行けないお子さんがヤマハには来られるという話や、ヤマハで学んだ子たちが違う中学や高校に行ってもそのつながりを大事にしているという話を聞くことがある。『習いにいく場所ではなく帰ってくる場所だ』と言ってくれるお子さんもいる。指導者はもちろん、教室を運営するスタッフたちも一緒にそういう雰囲気を作れているのがいいところなのかなと。YAMAHA MUSIC SCHOOLをしっかり運営していくことが、お子さんの健全な成長の一助になればと考えています」と話した。

 また、小学生から大人・シニアまでを対象とした、サックスドラムギターバイオリンなど各種楽器や歌のコースリニューアル。従来のカリキュラムに沿ったステップアップ式のレッスンから、「好きな曲を演奏したい」「自分のペースで楽しみたい」「上達したい」など、多様なニーズに応えることを目指す新たなレッスン形態を順次導入していく予定。Webを活用した配信型学習コンテンツを拡充し、家庭での練習へのサポートも強化していく。

 ヤマハの教室会場がない地域にヤマハのレッスンを届ける取り組みも行われている。北海道滝川市三重県尾鷲市など全4地域・9会場で講師の自宅をレッスン会場とするトライアル2022年5月から実施しており、2024年春に本格展開を行う。

 さらに、2022年スタートした幼稚園保育園向け正課音楽プログラム「おと♪はぐ」を拡大していくほか、三重大学と三重県御浜町・紀宝町と2012年に開発し実施している認知症予防を目的とした音楽体操プログラム「まちかどエクササイズ」を充実させていく。

今回のリニューアルを経て、2030年まで会員数を現在の30万人から40万人へ拡大を目指すとしている。

 「ヤマハ音楽教室リニューアル発表会」のトークセッションには、タレント菊地亜美さんが登場。自身が3歳から小学生のころまでヤマハのレッスンに通っていた頃の思い出や、3歳の娘が同教室の体験レッスンを受けたエピソードなどを紹介。楽器演奏に入る前のグループ活動の経験にも触れ「音楽のプロを目指す人だけでなく、ちょっとしたきっかけで音楽性、社会性、協調性などが合わさった体験ができるレッスン。小さい子の初めての習い事に迷っている保護者の方たちにもおすすめしたい」などと話した。

 ヤマハ音楽教室70周年の記念展やミニライブも開催する。ヤマハ銀座店11月26日(日)まで、開設当時の教室の写真、各種教材、半世紀以上前に使用されていたオルガンピアノの展示など、ヤマハ音楽教室の歴史を振り返る展示を行うほか、元HKT48森保まどかさんや、ピアニスト・タレントのまなまる(永藤まな)さんなど、ヤマハの在籍生・卒業生アーティストによるミニライブを予定している。

より多くの人が音楽の世界に入りやすく ヤマハ音楽教室がコース体系を一新

(出典 news.nicovideo.jp)

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