小芝風花、人生初の金髪 沙村広明「波よ聞いてくれ」実写ドラマ化で、やさぐれヒロイン・鼓田ミナレ役 | ニコニコニュース
沙村広明氏の人気漫画「波よ聞いてくれ」の実写ドラマ化が決定。2023年4月からテレビ朝日の「金曜ナイトドラマ」枠で放送され、小芝風花が主演することがわかった。人生初の金髪でイメージを一新した小芝が破天荒なやさぐれヒロイン役に挑戦している。
国内外で熱狂的な支持を集めた「無限の住人」の沙村氏による「波よ聞いてくれ」は、「月刊アフタヌーン」(講談社)で連載中。2020年の「マンガ大賞」では第4位にランクインし、同年に地上波でアニメ化もされた。
小芝が演じるのは、スープカレー店でアルバイトをする主人公・鼓田ミナレ。彼氏にフラれた上に金もだまし取られ、やけ酒を飲んでは見ず知らずの男に愚痴をさく裂。挙げ句、泥酔して記憶をなくすという“超絶やさぐれ女”という役どころ。ところが、この失恋トークをかました見ず知らずの男が、実は地元ラジオ局のチーフディレクター。この男に素質を見出されたミナレは、あれよあれよと深夜のラジオで冠番組を持つことになり、やがてラジオパーソナリティーとして開花していくことになる。
素質を見出され、ミナレがラジオパーソナリティーを担当することになるのが、深夜に放送される冠番組「波よ聞いてくれ」。本人が破天荒なら番組も奇想天外。ラジオを通じて元カレへの復讐劇や、幽霊が現れる部屋への突撃レポート、ストーカーへの公開生説教等、これまでのラジオの既成概念を覆し、毎回内容が異なる刺激MAXのぶっ飛び企画を続々とオンエアしていく。しかも、ミナレを取り巻く人物も個性が強い“変わり者”たちばかり。そんなキャラクターの濃い人間たちと関わりながら、ミナレがラジオを舞台に巻き起こす激動の日々をテレビで描く――その中ではラジオ制作の裏側も垣間見えると同時に、ラジオ番組にかける制作スタッフの熱い思いや葛藤、さらには駆け引きなど泥臭くも熱い一面もつぶさに描いていく。
脚本は「LIAR GAME」「メイちゃんの執事」の古家和尚。演出には「架空OL日記」「殺意の道程」の住田崇。
なお、今回の発表に伴い、沙村氏の描き下ろしイラストも披露。原作のミナレと小芝扮するミナレが1枚のイラストの中で奇跡の共演を果たしている。
小柴、沙村氏、高崎壮太プロデューサーのコメントは、以下の通り。
【小芝風花】
――主演が決まった時の率直なお気持ちをお聞かせください。また、原作を読まれて、いかがでしたか?
最初お話をいただいた時は、私自身とミナレという人物がかけ離れている印象だったので、「この役を私が演じるんだ!?」と驚きました。高崎プロデューサーとはご一緒するのが今回で4度目なのですが、すごいチャレンジというか、冒険をさせてくださるなって思いました(笑)。原作も読ませていただき、アニメ版も拝見させていただきましたが、鼓田ミナレという人物をなかなか掴みきれなくて、また、作品の世界観も独特で、出てくるキャラクターもみんなちょっとおかしくて(笑)。ただ、原作の漫画もアニメ版もなぜか、ついつい続きに手が伸びちゃうような癖になる感じがあり、ドラマ版でも「なんか変わったドラマをやっているけど、来週も気になるな」みたいな感じになっていただけたら嬉しいです。
――今回演じられる鼓田ミナレというキャラクターについて、どのような印象を受けましたか? “やさぐれ女”というこれまでにない破天荒なキャラクターに挑みますが、心がけたいことなどございましたら教えてください。
とにかくは破天荒で、ガサツな部分もあったり、人として足りない部分も沢山ある人なのですが、それと同時に周りを動かしたり巻き込んだりするパワーがとても強い人だなと思いました。漫画やアニメでは、「こんな人、本当にいる!?」と思うような、何を起こすかわからない強いキャラクターなのですが、そんな原作で描かれるミナレの良さも引継ぎながら、監督やプロデューサーとは「ミナレみたいな人っているよね」と感じさせるようなリアリティも出せるようにしていきたいということはお話しています。でも、こういったやさぐれた役は初めてで、さらに第1話では酔っぱらって荒れているミナレからスタートするので、そういう雰囲気を掴めたらいいなと思い、普段はやらないのですが、今はお酒飲みながら台本読んでいます(笑)。
――役柄に合わせて初めて金髪にされましたが、いかがですか? また小芝さんにとって、髪型など外見を変えることは役作りにどのような影響を与えますか?
最初にこのお話をいただいた際に、この役に挑むなら絶対に金髪にしたいと思ったんです!なので、マネージャーには自ら「私、今回金髪できますか!?」ってすぐに確認したんです(笑)。ただ、初めて地毛を金髪にして鏡を見た時は、「え、似合わないかも…」と思ってしまったんですけど(笑)、髪の毛をセットしていただいたり、強めのメイクをしていただいたり、おしゃれな衣装を用意していただいたり、今回はカラコンも付けたりと、ヘアメイクやファッションなどいろいろ相談しながら、皆さんのおかげでちゃんと鼓田ミナレのビジュアルを作っていただけました。トータルすると新しい自分になれた気がして、今はワクワクしています!
髪の毛を染める前に台本読んだ時は、どこかしっくり来なかったのですが、ビジュアルが変わったことでとても助けられて、こういう感じでいいのかなという役の方向性が自分の中で少し見えた気がします。
――ミナレは素質を見出され、ラジオDJとして開花していくことになりますが、ラジオDJの役に挑むにあたり、準備していることや参考にしている人などございましたら教えてください。
私は普段、ラジオをあまり聴いていなかったのですが、ミナレも最初は全くその世界に関わりのないスープカレー屋さんのアルバイトなので、実はそんなに聴いていないんです。なので、撮影始まってから、ミナレの成長と共に徐々に聴いていこうかなと思っています。ただ、ミナレ自身は全く噛まずに見事なトーク力を持っているので、セリフ量がとてつもなくて(笑)。いつものテンポでいくとこぼれてしまうようなセリフ量なので、テンポもとても大事ですが、早すぎて視聴者を置いていってしまってはいけないのでセリフもきちんと聞かせたいと思っています。さらに、ミナレは普段の会話の時とラジオで話してる時など場面ごとに話し方が変わるので、本当に一筋縄ではいかない役だなと思っています。そういう意味ではとても不安で、だいぶプレッシャーを感じています。昔、事務所の活舌レッスンで使っていた「外郎売」で練習をしたり、口元を緩めてから台本を読むようにしたりしています。
――小芝さんご自身、ラジオにまつわる思い出などございましたらお聞かせください。
これまでラジオ番組のパーソナリティーを務めさせていただいたことがあるのですが、ミナレの番組とはだいぶ違って爽やかな番組ではありましたが(笑)、この作品でも描かれているように、ラジオの良さはリスナーさんとの距離感がテレビと比べて近いですし、テレビでは話せないようなことが話せるなど、割とフリーダムなところが魅力ということは、確かにそうだなと感じていました。ただ、ミナレの場合は、リスナーに寄り添うのではなく、いろいろぶち壊しながら、“ミナレ劇場”のような感じになっていくので、ミナレが作るラジオの感じや、それがドラマとして映像になった時にどう表現されるのか、未知ではありますが、とても楽しみです。
――これから始まる撮影に向けての意気込みと、楽しみにしている視聴者の皆様へメッセージをお願い致します。
ミナレって、ホントにたくさん失敗をするんです。でも、そんな沢山失敗をするミナレを見ていると「あ、別に失敗していいんだ!」とこちらの気持ちが少し軽くなったりするんですね。なので、この役を通して、別にダメな部分があっても失敗しても、「そんなに堅苦しく考えなくてもいいかな」と見てる人の心がふわっと軽くなればいいなと思っています。そんなミナレのパワフルな部分もダメな部分も全力でお届けできるように、撮影を頑張ります。
【沙村広明(原作)】
去年の秋に「テレビドラマ化の話が来ています」と担当さんから伺って驚いたのですが、「来年の春に放送します」と言われて「はっや!」と2度驚いてしまいました。ありがとうございます。
小芝風花さんが主演だと聞いて、「え? こんな可憐そうな女優さんがミナレ(=めちゃくちゃな女)を!?」と驚いたのですが、その後いくつかの出演作品を拝見させていただいて、「逆にお前にできない役は何なんだよ…」と、2度驚いてしまいました。どうぞよろしくお願いします。
原作を初めて読んだときその強烈な個性にぶっ飛ばされました。
キャラクターたちが、ストーリーが、とにかく変です。けど、こんな友達、こんな同僚が周りにいたら最高だなと思いました。特に主人公のミナレが最っっっっ高なんです! 破天荒でやさぐれてて、ダメダメで、でも思いやりがあって自由で。そんな唯一無二の主人公・鼓田ミナレを小芝風花さんがやってくださります!
小芝さんとは縁あって作品をご一緒するのが今回で4回目です。現場で何度も小芝さんの痺れるようなお芝居を見てきました。年上のお芝居モンスター達に囲まれながらもその場の全員を手玉に取るようなお芝居を見せられ圧倒されたこともありました。「鼓田ミナレ」との出会いが小芝さんを覚醒させ、きっと今までに見たことのない新しい一面を見せてくれると思います。(金髪もカッコイイし似合ってます!)
ラジオ・スープカレー・ゲス彼氏・官能小説・亀・殺し屋・陰陽師…
なんでもありの「キメラ」的エンタメ作品。
金曜の夜に、鼓田ミナレというエネルギーの塊のような主人公と共に一週間働いて疲れた視聴者の皆様をさらにどっと疲れさせるかもしれない、悪夢のような、ときに劇薬のような破壊力満点の作品をお届けしたいと思います。
沙村先生にお預かりしました大切なこの作品をフルスイングで実写化したいと思います!