へずまりゅう、豊島区議選に意気込み「俺はガーシーの二の舞いにはならん!」 | ニコニコニュース
4年に一度の統一地方選が、前半戦は4月9日投開票、後半戦は4月23日投開票で開催。密かに注目を浴び始めているのが、ひとクセもふたクセもある候補者の存在だ。彼らが、地方政治に打って出た理由とその動向を直撃取材!
◆年寄り優遇社会にNO!若者代表で立ち上がる
元迷惑系YouTuber・へずまりゅう(31歳)無所属/東京都豊島区議選
「日本は票が取れるからってジジババに媚売りすぎ。枯れた花に水をやっても仕方ない。若者が主役になるべきです」
スーパーで会計前の刺し身を食べる事件で逮捕された元迷惑系YouTuberのへずまりゅう氏。一昨年、参院山口選挙区補選に出馬し、決意を新たに豊島区議選に臨む。
「前回は供託金も出るし、売名目的で、N党から出馬しました。でも、地元で街頭演説していると『がんばっちょるね。でもN党なら応援できん』と離れていく人がいて悔しかった。今回は本気です。その証拠に、無所属だし、供託金も自腹切ってるんで」
◆自信を持って掲げるマニフェストは…
「動画でトー横キッズのような若者が集まる場所を回ってきた。そういうコって親が若かったり、離婚したりして家にカネがない。子育て支援をして余裕が出れば変わるはず。未来ある若者が困っているのに、ジジババにカネが流れている。巣鴨の演説でもそこをしっかり説教してやるからな」
自信を持って掲げるマニフェストは“議員の晒し”だ。
「居眠り議員は動画でバンバン晒していく。ダメだと圧力をかけられたらそいつも晒す。これが俺の武器だし、議会にも毎回出席する。俺はガーシーの二の舞いにはならん!」
・マニフェスト
動画で晒して不良議員を撲滅!若者最優先の街へ
◆選挙通が語る“クセ強候補者”の存在意義とは?
“クセ強候補者”が増えたのは、果たして社会にとっていいことなのだろうか。選挙取材歴25年、「全候補者に会いに行く」がモットーのフリーライター・畠山理仁氏に疑問をぶつけた。
「多様な候補者が出ることは、自分たちの代表を選択できる幅が広がるので歓迎すべきこと。むしろ、過去になかった視点が世の中で共有されるチャンスです。立候補する人がいなくなれば、有権者は選択することすらできません。逆に自分や社会にとって“ヤバい人”だと判断するのであれば、意見を投票で示してほしい」
畠山氏は、選挙について「税金で行われる民主主義のお祭り」だと語る。
「私たちは収入の約48%を税金や社会保障費として納めています。つまり、全員が選挙というお祭りのチケット代を強制的に前払いしている。そうであるならば、できるだけ多くの候補者を比較検討して楽しんでほしい。誰にでも立候補の権利はあります。危機感を覚える候補がいたら、別の人に入れればいいだけです」
判断材料の一つになるのが、任期中に意見を聞いてくれる窓口があるかどうか。
「そもそも連絡手段がわからない政治家は、有権者の声を広く聞く気持ちがないと思ったほうがいい。同様に主要な候補者は窓口がわからないことが意外とあります。『かかりつけ医』という言葉がありますが、政治への不満や意見を聞いてもらえる“かかりつけの政治家”を見つけましょう」
“クセ強候補者”を生かすか殺すかは有権者次第だ。
【フリーライター・畠山理仁氏】
選挙取材歴25年。著書に開高健ノンフィクション賞受賞の『黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い』(集英社)など多数
取材・文/週刊SPA!編集部