「日本の食料自給率」は「非常に低い」!? 低水準が続く理由、私たちにできる対策は? 専門家が解説 | ニコニコニュース
モデル・タレントとして活躍するユージと、フリーアナウンサーの吉田明世がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」(毎週月曜~金曜6:00~9:00)。8月10日(木)放送のコーナー「リポビタンD TREND NET」のテーマは「最新の食料自給率から見えてくる課題」。情報社会学が専門の城西大学 助教・塚越健司さんに解説していただきました。
※写真はイメージです
農林水産省は8月7日(月)、2022年度の食料自給率を公表。昨年度の自給率はカロリーベースで38%と、前年と同じ水準で横ばい。一方、生産額ベースでみると前年度より5ポイント下がった58%で、こちらは過去最低水準でした。
農水省は食料自給率の目標をカロリーベースで45%、生産額ベースで75%としています。その値まで引き上げるために、どのような対策が必要なのでしょうか?
◆「食料自給率」とは?
ユージ:まずは基礎的なところから伺いたいのですが、そもそも「食料自給率」とは何なのでしょうか?「カロリーベース」と「生産額ベース」の違いについても教えていただけますか?
塚越:食料自給率とは、簡単に言うと「日本全体で消費された食料」に占める「日本で生産された食料」の割合のことです。指標は主に2つあります。1つは、人間が生きるのに必要なエネルギー=カロリーを基準にした「カロリーベース」です。カロリーなので、やはり野菜などよりは穀物(お米)などのウエイトが大きくなる品目です。カロリーベースの食料自給率だと38%になります。
もう1つは「生産額ベース」。要するに“お金”のことです。国内で消費した食料の額に対して、国内で生産した食料生産額の割合を示した「生産額ベースの自給率」があります。こちらは金額ベースなので、単価の高い畜産物や野菜、魚介類の影響が大きくなるのですが、そうしたものは国産品のほうが高くなる傾向があります。生産額ベースは、カロリーベースより自給率が高くなって58%になります。
◆日本の食料自給率は「非常に低い」
吉田:農水省の目標値との比較でみるとカロリーベースで7%、生産額ベースで17%も差があります。この数字は国際的に見ていかがですか?
塚越:カロリーベースの食料自給率は、農林水産省の試算によると高い国はカナダが233%、オーストラリアが169%、アメリカが121%、フランスが131%です。これらの国は、農産物の主要な輸出国になっています。
こうした国は生産額ベースも高く、100%を超えているところもあれば、それに近い数字のところもあります。ただ、気候の影響などで作れない農産物などもあるので、食料自給率100%の国とはいえ、輸入を全くしないということではありません。
食料自給率は、こうした自給率の高い国以外でも、カロリーベースでいうと韓国が35%、ノルウェーが43%、日本が38%とそこまで変わりません。とはいえ、日本の食料自給率は主要国と比較すると非常に「低い」というのが課題です。
ユージ:この数字をみると、かなり差があると感じました。なぜ、日本の食料自給率は低いのでしょうか?
塚越:大きな要因は、飼料(家畜のえさ)の輸入による生産相当分を食料自給率から除くためです。例えば、国内で消費される牛肉の約4割、豚肉は5割、鶏肉の6〜7割は国産品です。しかし、飼料の費用などを引くと牛肉の自給率は10%、豚肉は6%、鶏肉は8%と、とても低い数字になります。肉類の生産にかかる飼料は、トウモロコシなどがありますが、その多くは海外からの輸入に頼っている状態です。
さらに、小麦の自給率は17%、大豆は7%程度になります。小麦はうどん、特に大豆は味噌、醤油、納豆、豆腐といった日本食に欠かせないものですが、自給率が驚くほど低く、多くは輸入に頼っているのが現状です。原因としては、消費量の大幅な増加があります。
江戸時代まで3,000万人くらいだった人口が、明治時代から一気に人口が増えて、1967年に1億人を突破しました。一気に消費量が増えたこともあり、国内では供給が追いつかない状態になりました。
◆「食料自給率」を上げるために私たちができること
吉田:食料自給率が低いと、どういったことが問題になるのでしょうか?
塚越:農産物を輸出できる余裕のある国が少ないですし、異常気象で生産量が減少する可能性もあります。例えばウクライナは小麦の輸出国でしたが、戦争の影響で(輸出を)制限されました。(食料を輸入に頼るのには)こうしたリスクがあります。いろいろ考えると、国内で生産できるものはなるべく国内で生産するというのは、当然の方針とも言えます。
ユージ:どうしたら自給率が上がりますか?
塚越:例えば、国内生産を増やすために、消費量が減少したお米の代わりに田んぼを活用して、小麦や大豆を生産する試みが進められています。1998年に9%だった小麦の自給率は昨今17%、大豆も3%から7%に上昇しました。
他にも品種改良で生まれた小麦「ゆめちから」がきっかけで、国産のパンが増えています。私たちにできることは、食料を買う際になるべく国産のものを選んだり、廃棄食料を減らしたりすることなどがあります。個人的にはお米が好きなので、お米をたくさん食べることも1つの方法だと思います。
吉田明世、塚越健司さん、ユージ
<番組概要>
番組名:ONE MORNING
放送日時:毎週月曜~金曜6:00~9:00
パーソナリティ:ユージ、吉田明世
Ry 輸入したほうが安いからであって、補助金でやったらそれこそ赤字垂れ流すだけだ。そもそも安定した輸入を維持するのが現状大事なのであって、自給率を上げることに意味なんてない。騒ぐ奴は数字の意味を理解して分析できない馬鹿 |
金鯖缶 酒呑童子>米:脱穀→精米→水入れて炊く 麦:脱穀→粉砕→小麦粉以外を混ぜて捏ねて発酵させて成形→焼く 調理時間も工程数も米の方が楽なんだが? 粉末状じゃないから各家庭での保存も簡単。 多分炊き込みご飯と調理パン比較しても変わらん。 しかも今じゃ米粉でパンも菓子も麺も出来るから麦の優位性って実は少ない。 |