「もう滑れないかと思った」から16年、高橋大輔が村元哉中と“かなだい最高の演技”を見せたのはあの”伝説のプログラム”だった | ニコニコニュース
男女シングル、ペア、アイスダンスの選手でチームを構成し順位を争う団体戦で、原則隔年開催の本大会。3月の世界選手権で3つの金メダルを獲得した日本は、宇野昌磨の欠場などが響き、前回に続いて3位にとどまったが、その中でひと際大きな喝采を浴びたのが、「かなだい」ことアイスダンスの村元哉中(かな)/高橋大輔組だった。フリーダンスでは自己ベストを更新する高得点をあげるなど気を吐いた。一般紙記者はこう語る。
「高橋選手はアイスダンスに転向して3季目で最高の演技を披露しました。3月に37歳になりましたが相当鍛えたのでしょう、村元選手をリフトで持ち上げるときなどの安定感が増していました。今季は終盤息切れする場面もありましたがそれもなかったですね」
フリーダンスのプログラムは『オペラ座の怪人』。高橋が今回と同じ東京体育館で行われた2007年世界選手権で銀メダルを獲得したときの曲でもある。その大会も取材したスポーツ紙記者は言う。
「当時『もう滑れないかと思った』と言うほど力を出し尽くした演技に、場内が総立ちになりました。あれから16年、同じ場所で拍手を受ける姿はファンには感慨深かったはず。そのころジュニアだった村元選手もフリーの前に映像を観直したそうで、『すごいなと思った』と言っていました」
エキシビション前の取材で高橋は「(今後も競技を続けるか)分からない」と明言を避けたという。それに対して前出の一般紙記者はこう語る。
「肉体面などに不安もあるようです。ただアイスダンスは時間をかければかけるだけ息が合っていきます。村元、高橋両選手もここに来て合うようになってきた。今も表現力は高く評価されていますし、続けていけば世界でも有数のカップルになる可能性がある。ぜひ続けて常識を覆してほしいですね。今大会は国内開催だった世界選手権から間もなくで集客面が心配されていましたが、杞憂でした。その原動力の一つが彼らだったのは、観客席の『かなだい』ファンの多さからも明らか。現役継続はファンや関係者の共通の願いでしょう」
異例の挑戦は続くのか。その決断の行方が注目される。