「第4次さつまいもブーム」はなぜ起きた?大人気の理由と超簡単おすすめレシピ紹介!
■さつまいもの魅力
おいしさだけではなく栄養価からも注目されているさつまいもだが、どのように現在の人気を確立したのだろうか。
「さつまいもは江戸時代の頃から人々にとって身近な存在で、おかずやおやつとして様々なアレンジが可能な人気の食材でした。近年では2000年頃から『第4次さつまいもブーム』と呼ばれる時代に突入しました。今もなお人気なのは、ブームで終わることなく文化として定着しつつあるからだと思います」(新谷さん)
人気が文化として定着した背景には、 “焼き芋の王様”といわれる品種の登場が大きく影響しているとか。
「ねっとりとした食感で糖度が高い『紅はるか』が登場し、『ただ焼くだけでスイーツのよう!』、『おいしくて身体にもよい!』と、太りたくないけれど甘くておいしいものが食べたい消費者のニーズと見事に一致したのです。ダイエッターだけでなく、ボディメイクをする筋トレマニアの方などにも支持されています。一気にさつまいもの魅力が再認識され、人気が定着しました」(新谷さん)
血糖値の上昇率を表す「GI値」や脂質が低く、ビタミンCやカリウム、食物繊維が豊富なさつまいもは、プロのボディビルダーにも人気の食材だそうだ。
家庭で楽しめるさつまいもを使ったおかずやスイーツのレシピを教えてもらった。まずはおかずからだ。
「シンプルな『さつまいものフライドポテト』がおすすめです。焼き芋やふかし芋を乱切りにして素揚げするだけです。外はサクサク、中はホクホクのおいしいフライドポテトができますよ」(新谷さん)
焼き芋が余ってしまったときにも便利なレシピだ。2品目は、ユニークな「イモビフライ」だ。
「エビフライのエビをイメージしさつまいもをカットします。尻尾になる部分は皮を残すとよいですよ。塩を入れた鍋で5分茹で、エビの尻尾の部分以外に衣、パン粉をつけて揚げてください。タルタルソースを付けていただきましょう」(新谷さん)
目新しい見た目で、食卓に並べたら大人も子どもも盛り上がりそうな楽しい一品だ。スイーツには、焼き芋を使った簡単レシピを教えてくれた。
「焼き芋にわらび餅とバニラアイスを添え、きなこと黒蜜をかけましょう。優しい甘さでお腹も満たされるリッチな『和スイーツ』になります」(新谷さん)
難しい調理がなく、手軽に作れるのがうれしい。もう一品紹介してくれた。
「焼き芋に牛乳と砂糖を加え加熱し、砂糖が溶けたら水でふやかしたゼラチンと生クリームを加え冷蔵庫で冷やしてください。『さつまいもプリン』の出来上がりです」(新谷さん)
「さつまいもプリン」の焼き芋は、加熱する際に煮崩しすぎず、食感を残してもよいとのことだ。様々な種類のさつまいもですぐにでも試してみたくなる。
■さつまいもの上手な保管方法
さつまいもを丸ごと購入したときや使い切れなかった場合などに、家庭で上手に保管する方法を聞いた。
「さつまいもは寒さに弱いので、13度以下にならないよう温かい場所で保管してください。全部使い切れなかった場合は冷蔵庫で保管したりせず、焼き芋にしたり、茹でてから冷凍保存するとよいですよ」(新谷さん)
サツマイモといえば焼き芋のイメージが強いが、おかずや本格デザートとしても食卓を彩ってくれる万能な食材であることがわかった。この秋は新谷さんのお話を参考に、栄養価の高い旬のさつまいもを味わい尽くしてみてはいかがだろうか。
●専門家プロフィール:新谷 梨恵子
農プロデュースリッツ代表。6次産業化プランナー。さつまいも農カフェきららオーナーとして、自身とクライアント様で町おこしにも繋がる農業の活性化を実践。農業法人での就農経験と東京出身の消費者目線をあわせ持ち、消費者・農家・地域を繋ぐ活動を行う。
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教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)