ヤマト運輸の倉庫が40℃超えでストライキ発生、真夏に別の運送会社で体験した地獄のような環境とは | ニコニコニュース
日本のインフラを支えているといっても過言ではない運送会社、中でもヤマトホールディングスは宅配便で圧倒的なシェアを誇っています。そのヤマト運輸ですが、熱中症対策が不十分だとして労働者の男性がストライキを起こしました。なんと気温計は40℃以上を示したものの、特に対策をとることなく放置したとか……実はこれ、ヤマト運輸だけの問題じゃないんですよ。
ヤマト運輸の倉庫で、気温系の針が40℃以上に……そしてストライキへ
28℃を超えると、動いてなくても暑さを感じるもの。30℃を超えた場所で動くとしんどいですし、35℃を超えたところで重労働とか死を覚悟するレベル。そんな中、40℃を超える気温の中で倉庫作業をさせるとか……正気ですか!?そりゃあ男性社員(55)もストライキ起こしますって。
ヤマト運輸の倉庫、気温計の針が40度振り切る 労働者が熱中症対策求めストライキhttps://t.co/52sGgplAS9
熱中症対策が不十分だとして、同社の男性社員(55)が19日、労働環境の改善を求めてストライキを実施した。
男性は個人加盟の労働組合「総合サポートユニオン」に加入。
— 産経ニュース (@Sankei_news) August 19, 2024
ヤマト運輸側は「気温計が壊れていたので実際は36℃だった」と主張しているということですが、そこは論点じゃないんですよ。36℃でも40℃超えでも熱中症対策がなされていないことが問題だということです。
某家電量販店の配送部門では……キツ過ぎる!(注:ヤマト運輸ではありません!)
配送業の環境がキツイのはヤマト運輸だけにあらず。ボールペン1本でも全国送料無料の某家電量販店の配送部門で短期間働いたことがある筆者が、その労働環境をお伝えしますと……。(ちなみに6年前の情報です)
夏場の倉庫は手持ちの気温計で37℃ほど、レーシングスーツのようなつなぎを着て作業中は基本的に水も飲めませんでした。上司と現場の意思疎通が取れていないので、上司に指示されたように動くと現場の先輩からは「殺すぞボケ!」と怒鳴られます。基本仕事は教えてもらえませんし、昼休みは実質10分。それ以上休みを取ると時間指定に絶対に間に合いません。
駐車禁止は日常茶飯事、東京都内で配送をするのに駐禁を切られないのは不可能。全て個人で負担するのでその日は赤字になりますし、翌日の軍隊のような朝礼で延々と罵倒されます。件数が多いので全く休みなく1日中働き詰めですが、車の中はエアコンが効いていますし飲み物も飲めるので、倉庫よりはかなりマシという程度。
・30分前(もちろんサビ残)に仕事を始めないと怒鳴られる
・軍隊のような無意味な朝礼
・絶対に間に合わない時間指定を新人に押し付ける
・都内で駐禁を避けて1人で配送するのは不可能(罰金は自腹)
・16時間労働は当たり前
・まともな先輩は辞めている
・総務部に言われた業務内容と全く違う
辞める際もアレでしたので、退職代行会社が流行るのもわかるなーと思った次第。ちなみに日本郵便と佐川急便にお勤めの方にこのことを話したところ「ウチの方が全然マシ」ということでしたので、おそらく会社単位ではなく「現場単位」で厳しい場所とそうでない場所があるのではないでしょうか。
注:念の為に再度お伝えしますが、6年前の情報なので「家電量販店」に関しては環境が改善されている可能性がございます。
運送業は労働環境が厳しいと身を持って体験した筆者からすれば、今回のヤマト運輸の件は「そうだろうな」としか思えません。業務委託を切ろうとしたことも記憶に新しいですよね。もう少し労働者のことを考えていただかないと、ますますドライバー不足になりますよ……ヤマト運輸の公式LINEのように、楽しく仕事させてあげて欲しいものです。
source:ヤマトホールディングス