デビュー直後についたマネージャーは元SMAPのチーフマネージャーで、現在は「新しい地図」(稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾)が在籍する芸能プロの代表である飯島三智氏。同氏の手腕によって、キスマイもSMAPがサクセスロードを歩むきっかけとなったバラエティに挑んだ。デビューイヤーに放送された初冠特番「濱キス」(テレビ朝日系)では、よゐこの濱口優が講師となってバラエティのイロハを叩き込まれた。そして翌12年、この番組はレギュラー化された。
「この番組はテレ朝でも『いきなり!黄金伝説。』や『もしものシミュレーションバラエティー お試しかっ!』など、ガチで有名なバラエティ班が制作していました。特番時代は、10メートルの高飛び込みやワニ顔面接近チキンレースなど、罰ゲーム同然のチャレンジ企画がウリでした」(テレビ誌ライター)
レギュラー化以降、過激さは増した。炎天下の夏の日には、グランドで重いガードレールを持ってクイズに挑戦。バンジージャンプをしながらデジカメで撮影して、うまく撮れるまで帰れないロケもあった。
「せんべい1000枚を食べきるアイドル」という企画では、全員が泊まりこみでせんべい以外の食事は禁じられ、ひたすらせんべいを食べ続けた。硬いせんべいのかみすぎで、顔面が変形するメンバーも現れるほどだった。「黄金伝説。」でココリコほか多くの有名芸能人が挑戦した“1カ月1万円生活”には、玉森裕太と宮田俊哉が挑戦。ほかにも、ゲテモノ系や虫、生物の心臓や睾丸ほか、あらゆる珍食材を口にした。
「番組はスタート当初、『濱キス』でした。しかし、リニューアル後は『キス濱ラーニング』に変更されて、キスマイが先頭に来るように。メンバーが体力と知力を駆使してラーニングしていく内容になり、シーズン3まで続きました。ハードロケから卒業した現在は、『10万円でできるかな』となって、1000円ガチャ、宝くじスクラッチで競っています」(前出・テレビ誌ライター)
SMAPは、ジャニーズの元祖NGなしグループだった。そのDNAを伝承しているキスマイも、かつては命を削るロケをしていた。成功の裏には、数えきれないほど体を張った仕事があったのだ。
(北村ともこ)
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