ガーシーは3000万円でも永山絢斗は300万円…よく出るギモン「保釈金」はどうやって決まるの？《池上彰さんが解説》 | ニコニコニュース
Q「保釈金3000万円」……お金持ちなら捕まってもすぐに自由になれるんですか？
芸能人を脅迫した罪などに問われているガーシー（本名・東谷義和）氏が、保釈金3000万円を全額納付して保釈されていました。7月には、大麻取締法違反で起訴された俳優の永山絢斗氏が300万円で保釈される様子も報じられていましたが、お金がある人なら捕まってもすぐに自由の身になれる、ということなのですか？（50代・女性・主婦）
A 保釈金は逃亡を防ぐためのお金なのです
これはよく出る疑問ですね。でも、金持ち優遇ではないのです。容疑者を逮捕して勾留していても、本人が罪を認め、逃亡の恐れがなければ判決が確定する前でも保釈することができるのです。
ただし、保釈中に逃げ出すかもしれません。そこで、それぞれの経済状態に応じて、「これだけのお金が戻ってこなかったら困る」だろうという金額を裁判所が認定して保釈金の金額を決めます。
保釈が認められた人は、保釈金を法務局に供託、つまり預けます。もし保釈中に逃げたら、そのお金は国が没収します。一方、逃げ出すことがなく裁判が終了したら、預けていた金額は戻ってきます。要は、保釈金は逃亡を防ぐためのお金なのです。
「これだけのお金が戻ってこなかったら困る」という金額は、人によって異なります。お金をたくさん持っている人に対しては、高額の保釈金を求めますが、そんなお金がない人に関しては、保釈金はもっとずっと低い金額なのです。「金持ちはズルい」という話ではないのです。
（池上 彰）
