話題の猫“フィッシュトワー(Fishtopher、5)”の写真は里親を募集している動物を検索できるサイト「Petfinder」に掲載されており、野良猫として生活していたところを米ニュージャージー州グロスター・タウンシップにあるアニマルシェルター「Homeward Bound Pet Adoption Center」が保護していた。
同シェルターが里親募集のために撮影したその写真には、毛布の上で体を小さくして上目遣いの悲しい表情でカメラを見つめるフィッシュトワーの姿が写っており、掲載されたウェブサイトにはフィッシュトワーの性格やシェルターでの様子がこのように綴られていた。
「フィッシュトワーはシェルターで元気がなくとても落ち込んでおり、1匹だけでエサを食べることはせず他の猫と一緒のときだけエサを口にしています。家族と会えず寂しい思いをしているのかもしれません。フィッシュトワーはベンガル(猫種)を思わせるようなクールな毛色です。甘えん坊でのんびりとした性格をしていて撫でられるのが大好きですが、写真を撮る時は顔を上げようとしないのです。しかしアゴを撫でてもらうなど一対一で構ってもらうと喜びます。フィッシュトワーは腕の中で抱かれるのも好んでいて、そうしていると安心できるようです。静かなご家庭だと上手く馴染むと思います。」
そして先月24日、Twitterユーザーのモーリー・クラークさん(Molly Clarke)がこの里親募集ページを見つけて自身のアカウントでシェアすると、フィッシュトワーの悲しすぎる表情が注目を集めた。
この投稿が話題になったことで同シェルターにはフィッシュトワーの里親希望者が殺到し、アラブ首長国連邦からも問い合わせがあったという。最終的にメリーランド州ボルチモアに住むカップル、ローラ・フォルツさん(Laura Folts、22)とタナー・キャラハンさん(Tanner Callahan、24)がフィッシュトワーの新たな飼い主となった。
カップルは以前からペットを飼うことを考えていたそうで、フィッシュトワーの投稿を見つけたローラさんは冗談で「この子はどう?」とタナーさんに送った。するとタナーさんはフィッシュトワーを気に入り、ローラさんに内緒で里親の申請をしたところ、すぐに同シェルターから申請を受理したという返信が来た。この話を聞いて驚いたローラさんだったが、正式に里親となるためには実際にフィッシュトワーと会い相性を確認する必要があった。
他にも里親候補者がいると分かっていたローラさんとタナーさんは、どの候補者よりも早くフィッシュトワーに会いに行こうと先月26日に約2時間かけて車を走らせ、開場する1時間前に一番乗りで到着した。
開場時には10人が並んでおり、そのうち8~9人がフィッシュトワーに会うためにやって来ていたという。最終的にどのように決められたのかは明かされていないが、ローラさんとタナーさんがフィッシュトワーの里親に決定した。
ローラさんたちに引き取られたフィッシュトワーは現在、専用のInstagramアカウントが作られて新しい家での様子が公開されている。投稿にはローラさんの自宅でのびのびと過ごすフィッシュトワーが写っており、フォロワーからは「嬉しそうなフィッシュトワーの姿が見ることができて良かった」「本当に幸せそう」「フィッシュトワーの目が輝いて見える」など優しい飼い主が見つかったことで安堵の声が寄せられた。
ちなみに今年7月には、米ウィスコンシン州で感染症により両耳を失った保護猫が注目を集め、すぐに飼い主が見つかっていた。
画像は『Petfinder 「Fishtopher」』『Insider 2022年11月27日付「A couple drove 2 hours to adopt a ‘depressed’ cat named Fishtopher after a tweet about him went viral. Now, they want to use his popularity to help other shelter pets.」(Courtesy of Laura Folts)』『Fishtopher the Cat 2022年11月30日付Instagram「my favorite photos from the first day home」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)
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