地方銀行を50歳で退社、勤続16年で退職金の額は…「飛び出して正解」と語るワケ | ニコニコニュース
長年、勤めた会社からもらえる退職金は、企業によってまちまち。悠々自適な老後を過ごせるのか、はたまた雀の涙ほどか? 終身雇用が崩れるなか、リアルな退職金の相場に迫る! 今回は50代で退職を決断した銀行員を取材、勤続16年での退職金はいくらもらえたのか?
◆合併で退職を決意。人手不足を実感し、新しいキャリアへ
統廃合の進む地方銀行。鈴木嘉寛さん(仮名・50代)は合併を機に、青森を拠点に展開する「みちのく銀行」を退職した。
「’20年に青森銀行との合併が決まりました。表向きは対等な合併ですが、新名称が『青森みちのく銀行』になることからもわかるように、主導権は青森銀行が持つでしょう。合併が本格化すればリストラが進む可能性がある」
◆定年まで勤めれば退職金1000万円…
勤続16年で退職金は300万円。高給取りのイメージが強い銀行員ならもっともらっても良さそうだが、鈴木さんは「妥当」と話す。
「仕事柄いろいろな企業の退職金事情は知っていますので、こんなものかなと。定年まで勤めれば1000万円は超えたでしょうが、55歳で役職定年になると給料はがくんと減ってしまう。
同じ仕事をしているのに給料が下がるなら、新しいことをしたくなった」
◆50歳からの転職活動の結果は…
50歳からの転職活動。鈴木さんは当初は難航すると予想していたものの、意外と早く異業種への転職が決まる。
「転職活動をして実感したのは、本当に人手不足ということ。大体のことがワーストワンの青森ですら、有効求人倍率は1倍を超えている(笑)。銀行を飛び出して正解でした」
思い立ったが吉日か。
◆●鈴木嘉寛さん(仮名・50代)のケース
勤続16年
退職時年収500万円
退職金300万円
取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/サダ