https://mag.minkabu.jp/politics-economy/18436/
出版社が苦境に立たされている。元経済誌プレジデント編集長で『週刊誌がなくなる日』の著者である小倉健一氏が、各社の内情を語る――。
出版流通はもはや既存構造では事業が成立しない。市場の縮小に、トラック運転手の労働時間規制を強化する『2024年問題』が重なり、本を運ぶ費用を賄えない」(日経新聞5月24日)――こう話すのは、出版取次大手トーハンの近藤敏貴社長だ。トーハンは、2023年3月期の出版流通事業が4期連続で経常赤字になることが見込まれていて、出版各社に書籍や雑誌の運搬費の値上げを相談するという。
物流業界で、今、大きな問題となっているのが「2024年問題」だ。*化しているトラックドライバーの労働環境の改善のため、来年(2024年)4月から、時間外労働の上限が年間960時間に規制され、月60時間以上の残業をした場合、割増賃金率がアップすることになる。
国土交通省「トラック運送業の現状等について」によれば、トラックドライバーは、全職業平均と比較して、労働時間が約1?2割長く、年間賃金は1?3割低い状況にある。
物流の労働環境改善が何をもたらすかといえば、運べる荷物の減少と、運賃の高騰にほかならない。書籍の運搬費用は、これまで「聖域」とされ、出版取次が割安価格で提供していた。それが可能だった理由は、流通量で圧倒する雑誌の運搬が収益の柱になっていて、雑誌が発売されていない日などで、空いているスペースで書籍を運んでいたためだ。しかしトラック業務の効率化の過程で、書籍の運搬費用は「聖域」ではなくなりつつある。
まさしくドミノ倒しのような現象だろう。紙代が上がり、運搬費用が上がり、価格に転嫁され、紙の雑誌や書籍はますます売れなくなる。
ロシアによるウクライナ侵略戦争によってエネルギー価格や紙代が高騰。昨年(2022年)の出版業界は、紙の雑誌や本の売り上げが下がる中で、急激な値上げを迫られた。その後、ガソリン価格は少しずつ落ち着いた動きを見せるようになり、出版関係者はホッと一息、安心をしていた矢先のダメ押しだ。中堅出版社の紙の調達担当者は、ため息をもらす。
「これまで大手出版社は、紙不足で出版が危ぶまれた時期があったことなどから、紙の調達に関して、安定供給を優先し、価格にはあまり関心を示してこなかった。過去、とある大手出版社と共同事業をしたときに、私たちが紙の調達や印刷を担うことになったが、納品時に相当稼がせてもらったことがある。しかし、それはもう過去の話になった。今では積極的に安い紙がないかを探している。紙代は恐ろしい勢いで上がったが、このさき下がることはないだろう。さらに運搬費用も上がるとなれば、出版社としては、雑誌や書籍のページを減らすか、安い紙を使う、定価を上げるのいずれかを選ぶことになる」
■1000円台の新書が増えている
月刊文藝春秋の定価は、2023年に入って1300円(2023年2月10日号)になった。2019年に880円(2019年1月10日号)だったことを考えれば1.3倍、恐ろしいスピードでの値上がりだ。
「文庫の価格は平均で800円を突破した。『原子・原子核・原子力――わたしが講義で伝えたかったこと』(岩波現代文庫)は1628円など、1000円台後半の文庫も珍しくなくなった。『1000円を超すと売れなくなる』という常識があった新書も、同様に1000円台の価格設定が増えている。週刊誌も、できる限り発行部数を抑えつつ、特に経済週刊誌などの価格は1000円時代に突入していくだろう。雑誌単体で黒字という媒体をほとんど聞いたことがないが、アイドル連載を写真集にしたりしてトータルで考えると、なんとか黒字になっているものもある。一般週刊誌の定価は現在500円前後だが、年内に700?800円程度、将来的には1000円前後まで上げざるを得ないのではないか」(大手出版社社員)
雑誌の廃刊や人件費の削減に動く出版社も多い。今年に入って、週刊朝日、週刊ザテレビジョン、イブニング、WEB+DB PRESS、週刊碁が休刊することになった。昨年は、電撃G’s magazine、まんがライフ、近代柔道、ボクシング・マガジン、GiGS、演劇界、まんが4コマパレット、Seventeen(月刊発行を終了)、おかずのクッキングなどが休刊になった。
※以下出典先で
そうは問屋が卸さない
↓
値上げ
↓
お前らますます買わない、売れない
↓
さらに値上げ
これまで買っていた層もついに買わなくなる
テレビ観ても雑誌買っても給料が上がるわけもない
もう下層階級も気づいてる
4000円くらい???
英知出版はとっくの昔に無くなったよ
デラペッピンがどこかが引き継いで今もあるのかどうかは知らない
英知出版の*本が一番クオリティが高かった
クオリティなら白夜書房も
グラビアもだけど読み物が良かった
特に幻の名盤解放同盟
*ぱっくり無修正の動画がネットで見られる時代に
修正有りの雑誌は売れない
印刷費も運搬代も人件費もかかんねーのに
なんかこういう消費者のクソみたいな妄想で安くなるやろって言うのなんなんだろうね
少し社会に出ればそんな単純じゃねえよなってわかると思うんやけどな
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これ記事のどのへんに書いてるか分かる?
出版業界が流通含めてヤバいのは書いてあったけどコンビニがどうするかとかは全く書いてないっぽいんだけど
リンク先を読むしかない
これから、紙の出版物、特に雑誌に追い討ちをかけそうなのが、インバウンド(訪日観光客)の回復である。コンビニの売り上げの中で、雑誌コーナーが占める割合は、1%程度しかない。それでもこの数年、売り場面積を保ち続けてきたのは、インバウンドがコロナでほぼなくなってしまったためだ。コンビニ各社、各店主の間で、雑誌棚の撤廃論者は年々増えている。とあるコンビニ大手は、都心部店舗の雑誌棚を今期中に完全撤廃する検討に入った。
有ったわありがとう