三井不動産、「築地市場跡地」を9000億円で再開発 5万人収容スタジアムや空飛ぶクルマのポートも整備 | ニコニコニュース
三井不動産は、東京都が募集する築地市場跡地の再開発「築地地区まちづくり事業」の事業予定者に選定された。同事業は三井不動産を代表企業として、トヨタ不動産、読売新聞グループなど計11社が参加する。約5万人収容のマルチスタジアムを中心に、地下鉄の新駅や空飛ぶクルマの実用化を見据えたポートの設置などを計画しており、2030年代前半以降の開業を目指す。
同事業の活用都有地面積は約19万平方メートルで、総延床面積は約117万平方メートル。「ウェルネスイノベーション」「食・体験・にぎわい」「迎賓・ホスピタリティ」といった3つの観点から、合計9棟の施設を建設する。総事業費は約9000億円。
マルチスタジアムは約5万人収容の屋内全天候型施設だ。可動席と仮設席を用意し、用途に応じてフィールドと客席の形が変わる仕様とした。
機能面では、最先端のデジタル技術と音響・演出装置を備える。また、常設の車イス席や視覚・聴覚障がい者向け音声・文字情報サービス、センサリールーム(感覚過敏の症状がある人やその家族が過ごせる部屋)などを導入する。
●MICE施設、国賓やVIP向け施設も整備
ライフサイエンス・商業複合棟は、最先端の技術と知が結集する「ライフサイエンスコミュニティ中核拠点」として開発する。国立がん研究センターなどの医療機関や霞が関に近い立地を生かし、バイオテクノロジーやヘルスケア産業の強化を目指す。
また、MICE施設(メインホール、バンケット、大中小会議室など)、大規模ホテル、短~中期滞在拠点として利用可能な居住機能を持った、MICE・ホテル・レジデンス棟を開発。そのほか、日本の食を提供するフードホールや食に関する研究機能を持つフードラボ、国賓やVIPの迎え入れが可能なホテル棟などを整備していく。
今回の再開発では、東京駅と臨海部を結ぶ臨海地下鉄の新駅の建設や、首都高晴海線出口と接続を予定している。空飛ぶクルマの実用化を見据えたポートのほか、隅田川沿いには観光・通勤において舟運ネットワークの拠点となる舟運施設も設置する。