どうして扇風機の風は涼しく感じる? 意外と答えられないその理由について、わかりやすく解説してみた | ニコニコニュース
今回紹介したいのは、ニコニコ動画に投稿された『扇風機はなぜ涼しく感じるのか?意外と答えられない【ゆっくり解説】』というゆっくりラボラトリー【化学解説】さんの動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
この動画で学べる教育的価値は以下の通りです。
1. 扇風機が涼しく感じる理由1
2. 扇風機が涼しく感じる理由2
3. なぜ扇風機で空気は温まらないのか?
投稿者のゆっくりラボラトリー【化学解説】さんが、扇風機が涼しく感じる理由を解説します。
気温30度のときの扇風機の風は同じく30度です。それでも私たちはその風を涼しく感じます。また、分子を速く動かすと温度が高くなると理科で学びましたが、扇風機の風により温度が暑くなることはありません。これはどういった理由でしょうか。
ゆっくりラボラトリー【化学解説】さんによると、扇風機の風を涼しく感じる理由の1つは「境界層の空気が吹き飛ばされて温度が下がるため」だそうです。
実は空気にはわずかながら粘り気があり、空気中にある物体の表面には空気がまとわりつき、薄い空気の層を形成しています。これが「境界層」です。
例えば気温が30度の場合、体温が36度ほどある人間の体の表面の境界層の空気は30度よりも高くなっています。
空気は非常に熱を通しにくいことから、境界層の空気は外の空気と混ざりにくく、体温に近い温度でずっとまとわりつくのだそうです。
そこへ風が当たると、境界層の空気が吹き飛ばされて境界層の空気が薄くなり、外の空気と入れ替わり温度が低下します。この結果、扇風機の風が当たると涼しく感じるわけです。
逆に気温が体温より高い場合は、境界層の空気より高い温度の空気が運ばれます。このため扇風機をつけると「むしろ暑い」という結果になるそうです。
扇風機の前でアイスを食べると、溶けるスピードが速く感じるのも同じ理由だとか。アイスの境界層の空気が吹き飛ばされ、温かい空気に入れ替わっているそうです。
また、サウナで火傷をしない理由も同じ理由とのこと。境界層の空気で皮膚を守っているわけですね。
そして、扇風機が涼しく感じる2つ目の理由は、「気化熱による熱の放出」になります。こちらについては動画後半に詳しくありますので、詳細に興味を持たれた方はどうぞ動画をご視聴ください。
▼動画はこちらから視聴できます▼
『扇風機はなぜ涼しく感じるのか?意外と答えられない【ゆっくり解説】』
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