アイルランド南東部ウォーターフォード出身のデイヴ・ハートリーさん(Dave Hartrey、25)がボディビルにはまったのは、今から4年前のことだった。
デイヴさんは当時のことを「15~16歳で体を鍛え始めてね。20歳の時にあるボディビルダーと一緒にトレーニングをする機会に恵まれて、ボディビルの楽しさを知ったんだ」と振り返り、次のように続けた。
「筋量が増えてくると、ジムで『ステロイドを使っているのか?』と聞かれるようになってね。ジムに通っていた男性から筋肉を短期間で増強できるステロイドを手に入れたんだ。『ボディビルダーのキャリアは短いから』とね。でも僕のようなやり方は絶対お勧めできない。だって何が入っていたかなんて全く分からないからね。」
こうしてデイヴさんが服用したのは、タンパク同化作用や男性ホルモン作用がある筋肉増強剤「アナボリックステロイド」で、筋トレとの相乗効果で体は劇的な変化を遂げた。
しかし2020年半ば、デイヴさんの上半身に巨大なニキビのような吹き出物が現れる。デイヴさんは驚きはしたものの、ステロイドを止めることはせずに量を減らして対応、当時のことをこう語った。
「あの頃はボディビル競技のために数年かけて体を鍛えていて。業界で最高のコーチと言われる人たちに相談して、副作用が出ないようにステロイドの摂取の仕方を工夫してみることにしたんだ。コーチのことは信頼していたからね。」
「でも2021年2月、前回よりも広範囲に吹き出物ができてしまった。それは背中、胸だけでなく、顔、腕にも広がったけど、僕は体の異変を無視してステロイドを服用し続けた。あの頃の僕は、ずっとヒーロー的存在だったトップのボディビルダーたちとトレーニングをするまでになっていたから…。」
しかし症状はさらに悪化、特に背中を覆った吹き出物は些細な刺激で潰れ、炎症を起こしてケロイド状になった。デイヴさんはこうなって初めてステロイドの服用を止め、競技大会への出場を諦めたものの、激しい離脱症状に襲われ、それまで以上の苦痛と闘わなければならなかった。
デイヴさんはその後の症状などについて次のように説明、ステロイドを安易に使うことに対し注意喚起した。
「3度目の症状はとにかく酷く、背中の傷口が次々と開き始め、それが癒えるまで自宅で9か月間を過ごしたよ。今は傷痕の治療について医師に相談中で、レーザー治療などを考えているけど何も確定はしていない。治療は1セッションで約36200円(250ユーロ)かかるし、回数も分からないからね。ただもしかすると一生、体に傷が残ってしまうかもしれないね。」
「ステロイドを服用しても全く問題ない人はいるし、自分のように副作用が酷い場合もある。ただステロイドを安易に使用することは危険が伴うということを知って欲しいと思う。的確な訓練や食事の仕方を学ぶほうがずっと、自分のためになるということもね。」
ちなみに筋肉増強剤「アナボリックステロイド」の副作用には、精子数の減少、不妊、睾丸の萎縮、性欲の低下、頭髪の抜け毛や薄毛、女性化乳房、ニキビ、高血圧、気分のムラや倦怠感、心血管問題、肝疾患などがあり、ほとんどのスポーツでは使用を禁じているという。
画像は『Dave Hartrey 2022年10月14日付TikTok「#gym #transformation #natty」、2022年8月23日付TikTok「Tips to reduce acne while taking steroids!」、2022年8月9日付TikTok「#fyp #foryourpage #steroids」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
<このニュースへのネットの反応>
年取った今こそ筋肉増強剤かも?と最近感じる。しかし宇宙飛行士ですら立ち上がることもできなくなるほど衰えるのが速い筋肉。年寄りには効果薄そう
薬物と言う筋肉増強剤を使用して強化人間ですってか。まあ、過去(日本では鎌倉期)から海外では使用してたらしいな。