出世を諦めた「万年ヒラ社員」が、50歳を過ぎたら取り組むべきこと | ニコニコニュース
今サラリーマンの出世に対する価値観は大きく揺らいでいる。収入と仕事量、責任が合わずコスパが悪いとされる管理職より、ライフバランスを優先、悠々自適なヒラ社員人生を好む人も。アラフィフ、年収500万ヒラ社員と年収700万円管理職ならどっちが「得」なのか?
◆「3つの世界」を充実させることが重要
出世を諦めた万年ヒラ社員にとって、今の会社に残るか、離れるか。ミドル世代になるとどちらを選ぶにせよ相当の覚悟を要する。
退職学®研究家であり、企業の顧問としても活動する佐野創太氏は、どちらを選択するにしても、「3つの世界」を充実させるといいと話す。
「1つ目の世界は“仕事”。ここは十分に充実させてきたでしょうが、2つ目と3つ目の世界は、ないがしろにされがちです。
2つ目の世界は“家族や友人”、そして3つ目は“自分時間”。この2つの世界を充実させることで、第二の人生が豊かになります」
◆50歳を過ぎて取り組むべきこと
50歳を過ぎて新しい世界を求め、もがくことに佐野氏は懐疑的だ。
「『仕事を失わないようリスキリングだ』と考える人もいますが、むしろ家族や友人関係、自分ひとりの時間を見直したほうがプラスに働きます。
例えば同僚との関係を充実させれば今の職場で働きやすくなるうえ、辞めてフリーになったら声をかけてもらえることも。疎遠になっていた友人に連絡をすると、そこから仕事に繫がるケースもあります」
◆相手との関係を深めるために欠かせないのは…
このとき、相手との関係を深めるために欠かせないのが自己開示であり、その肝となるのが自分時間の充実なんだそう。
「自分時間を充実させて自分の趣味や好きなものを見つけられると、相手との距離を縮められる話に発展させやすいからです」
50代からは仕事をシュリンクし自分の時間に注力して第二の人生に備えよ。
【退職学®研究家 佐野創太氏】
1200人以上の退職や転職、キャリアの相談に乗ってきたキャリアの専門家。近著に『ゼロストレス転職』(PHP研究所)がある
取材・文/鶉野珠子(清談社) 写真/PIXTA Adobe Stock