人手不足は日本にとってピンチ、でも外国人にとってはチャンス―華字メディア | ニコニコニュース
華字メディアの日本華僑報網は27日、「人手不足のために日本がまた焦り出した」との記事を掲載した。
記事は「日本は中国などの国に“小日本”と揶揄(やゆ)されることがあるが、実は人口ランキングでは上位に入っている。日本の国土面積は世界62位だが、人口は世界11位。中国の国土面積の4%ほどで中国の人口の9%ほどの人々を養っていることになる」とした上で、「このように人口密度が高いにもかかわらず日本は長年、労働力不足という難題を抱えており、日本の各自治体にとって悩みの種になっている」と伝えた。
そして、共同通信が先日、全国の地方自治体の首長を対象に行った調査で、86%が労働力不足により「外国人材の受け入れが必要」と回答したことを紹介。この調査では、30%が「必要」、56%が「どちらかといえば必要」と回答し、「不要」「どちらかといえば不要」は合わせて8%だった。また、「必要」と回答した首長の割合が90%以上だったのが16道県あり、このうち島根と高知は100%だったという。
記事は、「特に医療、介護、農業、制造業で人手が不足しており、これらの分野では労働者の学歴や言語レベルがあまり求められないことから、普通の外国人は訓練を受けさえすればほぼ該当する」とし、「外国人材を導入しなければ、地方経済の発展に深刻な影響を与えると考えられている」と伝えた。
また、こうした地方自治体の焦りは日本政府の悩みでもあるとし、「国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2070年には日本の人口は現在の1億2700万人から8700万人に減少する。このうち15~64歳の労働人口は2020年の7509万人から4535万人に減少し、65歳以上の高齢者人口は総人口の38.7%(3367万人)に達する。これに呼応するように、70年に日本に居住する外国人は全体の10%超に当たる939万人に上る見通しだ」と伝えた。
記事は、日本の地方自治体は外国人労働者の受け入れのために生活支援や日本語学習のサポートを拡充しており、中には外国人を採用した企業に助成金を支給する自治体もあると紹介。「人が足りないというのは日本にとってはピンチだが、外国人にとってはチャンスだ」と論じた。(翻訳・編集/北田)