2023年1月27日(金)に全国公開される映画『レジェンド&バタフライ』で織田信長役で主演する俳優・木村拓哉(49)が6日、岐阜市で開催された「ぎふ信長まつり」の騎馬武者行列に登場した。木村は共演者で岐阜市出身の伊藤英明(47)とともに役に扮して馬にまたがり姿を現すと、大勢の観客から悲鳴のような歓声が起こった。木村と伊藤は約1kmを1時間ほどかけて練り歩いたが、その後、岐阜市文化センターにて実施された同映画の公開記念トークイベントに出席し、騎馬武者行列の感想などを語った。
木村拓哉が登場することで、大きな話題となっていた「ぎふ信長まつり」。騎馬武者行列を見ようと、立ち見観覧スペースの定員15,000人に対し、岐阜市民の人数の倍以上の約96万人分の申込みがあったことも注目された。
馬にまたがり織田信長に扮した木村が「皆の者、出陣じゃ!」と合図をして大行列の士気を上げ、騎馬武者行列が威風堂々とスタートした。伊藤英明らと岐阜市文化センターを出発しエールぎふまで約1kmにわたり金華橋通りを練り歩いたが、道中では穏やかな笑みをたたえた木村が観客の声援に応えるように手を掲げたり、目線を投げるとそこから大きな歓声があがった。なかには大声で名前を叫んだり、特製うちわでアピールするファンも見受けられ、多くの観客がその姿を収めようとスマートフォンを掲げた。大変な人出となったことから、観客に安全な帰宅を促す“DJポリス”も配置された。
木村は祭りの開催と参加にあたり「信長が“岐阜”と命名し天下統一を志した地で、伝統的なお祭りに参加させていただくことを心より光栄に思っております」と喜びを語ると同時に、木村にとって役に扮してパレードに参加するのは今回が初めてであり「ご参加いただく皆様と一緒に全力でお祭りを楽しみたいと思っております」とコメントしていた。また、岐阜市出身で2009年に信長としてこの行列に参加した経験のある伊藤英明も「映画の撮影現場で木村さんが信長を体現されているのを見て、“木村信長”が岐阜を練り歩く姿が見たいと思っていたので、実現して本当に嬉しい」「岐阜出身として、地元の熱気が日本中に伝わるような盛大なお祭りにできれば」と期待を寄せていた。
騎馬武者行列を無事に終えた木村拓哉と伊藤英明は、岐阜市文化センターで開催された『レジェンド&バタフライ』公開記念トークイベントに大友啓史監督とともに出席した。こちらのイベントを観覧するには岐阜市民しか応募できないという制約があったにもかかわらず、当選枠800人に対して12万人以上の応募があったという人気ぶり。ステージに3人が登場すると、割れんばかりの大きな拍手が起こり会場は岐阜市民の熱気に包まれた。
同作は誰もが知る日本史上の“レジェンド”織田信長と、謎に包まれたその正室・濃姫(別名“帰蝶”)の知られざる物語を描く、東映70周年記念を冠した大作。その織田信長に扮して騎馬武者行列を終えたばかりの木村は「先程無事にパレードを終えることが出来て、本当に良かったなと思っています。そしてすごく感謝しています。ひとつの大きな山場を終えて2人で部屋で抜け殻みたいになっていたのですが、会場に入られる皆さんの様子がモニター越しに見えて、もう一度自分もヒデ(伊藤英明)も覚醒してここに立たせて頂いております」と挨拶。さらに地元への凱旋となった伊藤が「ただいま!」と大きな声で挨拶をすると、地元のスターの登場に会場からは大きな拍手が鳴り響き、「このような大きなイベントが成功して感無量です。沿道にいらっしゃった方々の喜ぶ顔を見て、本当にこのイベントを開催出来て良かった」と感極まった。伊藤は、木村演じる織田信長の正室・濃姫(綾瀬はるか)の侍従・福富平太郎貞家(ふくずみへいたろうさだいえ)役を務めたが、「まさか現場のセットの片隅で木村先輩と話していることが現実となって…本当に…すみません」と言葉を詰まらせながら喜びをあらわにした。
さらに木村は「びっくりするほどの雲ひとつない空の下を歩くことができたのは非常に嬉しかったです。たくさんの方の笑顔や気持ちを受けることが出来たので、早くこの作品をお届けしたいなという気持ちでいっぱいです」とコメント。伊藤が「このまま撮影にいけるんじゃないか…というくらいの規模でした」と振り返ると、木村も「撮影現場に赴く際に自分たちに施してくれた汚しや着付けをしていただきました。映画の中からそのまま飛び出してきたような状況でした。馬も実際に劇中に登場した馬なんです」と映画に登場する織田信長と貞家を忠実に再現するためのこだわりを明かした。
イベント終盤には柴橋市長から木村、伊藤、大友監督に岐阜の伝統工芸品である“岐阜和傘”がサプライズで贈られる一幕も。このプレゼントに木村は「和傘の内側には織田木瓜が浮き上がって、帰蝶と呼ばれた濃姫の存在も描かれていて素晴らしいです」と和傘を客席へ向けながら笑顔を見せた。
最後に伊藤は「このような歴史的イベントが成功したのは皆さんのおかげです。岐阜を制すものが天下を制す! この作品が全国の皆さんに届くように応援してください!」と熱く呼びかけた。大友監督も「先人たちの魂を今の時代にどのように伝えていくかをみんなで知恵を絞りました。岐阜の皆さんには深く、深く届く映画になっていると思いますのでよろしくお願い致します」と述べて、木村が「(信長は)しっかり左右を見分けることの出来る丘としてこの地を“岐阜”と命名したのですが、その場所から“天下布武”を掲げて前にしか進まなかった。この作品もこの岐阜から全国に、世界中に伝わっていったら嬉しいなと思っております」と作品に込めた思いをのせてメッセージを送った。
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(TechinsightJapan編集部 関原りあん)