奥羽山脈と阿武隈高地にはさまれた、福島県北部に位置する福島市。盆地ならではの気候を生かした果実栽培が盛んな街では、12月ごろまでリンゴ狩りを楽しむことができます。市内には、秋の紅葉が見事な磐梯吾妻スカイラインや、福島三名湯である飯坂温泉、高湯温泉、土湯温泉の温泉郷など、観光&名物スポットが数多くそろっていますが、グルメ好きに最も有名なのは、文化庁選出の100年フードにも選ばれた市民のソウルフード「円盤餃子」かもしれません。
戦後に、満州で学んだ餃子を屋台で提供したことが始まりとされる「円盤餃子」。約20~30個の餃子をフライパンに敷き詰めて一度に焼き上げた姿がまるで円盤のように見えることからその名が付けられた名物で、市内には50年以上の歴史がある老舗も数多く存在しています。一皿の数が多いからか野菜をたっぷり使用するお店が多く、食べ応えはあってもくどさを感じない味わいも特徴の一つです。今回は、そのこだわりから市民の支持を集める人気のお店4店をご紹介します。
パリッとした食感がクセに! 国産食材にこだわる名店
飯坂温泉街にある、メディアにも数多く登場する大人気店が「餃子 照井 本店」です。名物の「円盤餃子(22ケ)」1,500円は、添加物不使用の薄皮、JAPAN Xポーク使用の豚肉とキャベツのあんなど、国産食材にこだわってすべて手作り。注文を受けてからあんを包み、多めの油で焼き上げるので、パリッとした食感が楽しめます。店前には足湯があり、自由に利用可能。
餃子 照井 本店
DATA
住所:福島県福島市飯坂町錦町1-21
電話:024-542-4447
餃子 照井 本店
元祖円盤餃子 満腹
円盤餃子発祥のお店とされるのが、1953(昭和28)年創業の「元祖円盤餃子 満腹」です。1皿30個1,815円の「円盤餃子」は、皮からすべて手作り。2日間熟成させた皮は甘味が強くてコシがあり、2日間水分を飛ばした白菜ベースのあんはお肉の旨味をたっぷり吸い込んでいます。少量の油で焼いているのであと味はさっぱりとしていて、何個でもいけそうです。
DATA
住所:福島県福島市仲間町1-24
電話:024-521-3787
元祖円盤餃子 満腹
長年使い込んだフライパンで焼き上げるあっさり餃子
餃子の店 山女(やまめ)
季節に合わせて水分や熟成時間を調整した手作りの皮と餡にとことんこだわっているのが、「餃子の店 山女」です。注文後1枚ずつ丁寧に包み、長年使い込まれたフライパンで焼き上げられる「円盤餃子(1皿20個)」1,430円は、野菜が7割のあっさりとした味わい。1964(昭和39)年の創業以来、仕事帰りのサラリーマンを中心に愛され続けています。
DATA
住所:福島県福島市早稲町5-23
電話:024-523-1772
餃子の店 山女
カリカリかサクサクの皮を選べる焼肉店ならではの一品
福島県のブランドポーク、うつくしまエゴマ豚を使った旨味十分の餃子を味わえるのが、「焼肉・円盤餃子 ひたち」です。口に残らないサラッとした脂と、柔らかい肉質が特徴の豚を使った「円盤餃子(20個入り)」1,400円は、冬は白菜、春はキャベツが中心になる野菜とも相性抜群。カリカリもしくはサクサクの2種類から好みの皮を選べるのもうれしいポイントです。
DATA
住所:福島県福島市飯坂町字鯖湖町7
電話:024-542-3505
焼肉・円盤餃子 ひたち
市内出身の作曲家・古関裕而がモデルになったNHKの連続テレビ小説「エール」の舞台にもなった福島市。市内には、多くの関係資料がそろう福島市古関裕而記念館やドラマのロケ地など、物語に浸れる場所がそろっていますが、氏の生まれ故郷の名物餃子を味わえば、その世界観をより深く感じられるかも?
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※この記事は、「つなぐ旅~東日本~ ひがしにほんトラベルガイド」から転載しています