以前ツイッター上では、DAISO(ダイソー)店頭で見られた「痛々しい状態の商品」の、衝撃的なビフォーアフターが話題となっていたのをご存知だろうか。
■店頭で「ボロボロのお菓子」に遭遇
今回注目したいのは、ツイッターユーザー・ぎーすけさんが投稿した1件のツイート。
「割られまくり。前列全滅だった…つい触りたくなっちゃうんかなぁ」という書き出しから始まる投稿には、DAISO店内で撮影したと思しき写真が添えられており、店頭に陳列された「どくろの顔モチーフのもなか皮」商品が、いずれも破損してしまった様子が確認できる。
何とも痛々しい、目を背けたくなる状態だが…ツイート本文では「買って治療しておきました」と、意味深な1文が続いていた。
そう、ぎーすけさんは他の人物が破損させた商品を購入して「治療の後」のようなコーティングを施し、ボロボロのもなか皮たちにカラフルな、新しい命を吹き込んでみせたのだ。
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■「悲しい出来事をハッピーに」と称賛の声
独創的かつ、作成者の「思いやり」がヒシヒシ伝わってくる粋な作品は多くの人々の目に留まり、件のツイートは投稿から数日で7,000件近くものRTを記録するほど大きな話題に。
また他のツイッターユーザーからは「治療しつつ、かわいく変身という発想が素晴らしいです!」「修復して、逆にかわいくできるのが本当にすごい」「こんなに悲しい出来事をハッピーに変えられるのか…!」など、称賛の声が多数寄せられていたのだ。
また、店頭の商品がボロボロになってしまった件についても「こちらの方に買われなかったら、恐らく処分されていたんだろうなあ…」「お店の商品が乱雑に扱われているのを見ると悲しくなります」「お金を払うまでは『お店のもの』ですからね。触って壊して、買わないっていうのは本当にあり得ないです」といった疑問の声が散見された。
寄せられた声の中には「DAISOの店員さん、レジで新品と変えてくれなかったんですか?」などの質問も。そこで今回は、こちらの素晴らしいビフォーアフターをめぐり、ツイート投稿主・ぎーすけさんおよび、DAISOを運営する「大創産業」に詳しい話を聞いてみることに。
すると、じつに心温まる素敵な「舞台裏」が明らかになったのだ。
■「ことの経緯」に思わず納得…!
割られまくり。前列全滅だった‥‥
つい触りたくなっちゃうんかなぁ
買って治療しておきました💀#コッタ #ダイソー pic.twitter.com/6kkLDJV41j— ぎーすけ🍙 (@gi_kun_cake) October 23, 2022
今回のツイート投稿までの経緯について、ぎーすけさんは「(店頭の)前列の商品のみ破損していました」「当初は注意喚起のつもりで、店頭で撮った写真と文章のみでツイートしようと思いましたが、それだけだとたくさんの方に届かない気がしまして…」と前置きしつつ、「自分らしく『言葉』ではなく『お菓子作り』で何か表現できないかなと思い購入しました」と振り返っている。
じつはぎーすけさんは「自分の店を持つこと」を目標に掲げ、ユニークかつかわいらしい自作お菓子の写真を、SNSに多数投稿している人物だったのだ。
そんな「お菓子を愛する」人物であっただけに、店頭で遭遇した光景については「お客さんがつい触って割ってしまったのかと思いますが…。割れたのは仕方ないにせよ、放置されてることにモヤモヤとし、悲しい気持ちになりました」と表情を曇らせる。
なお、破損したどくろたちの断面部分はチョコレートを塗って接着。亀裂部分に使用された星や絆創膏はケーキのデコレーションにも使用される「プラチョコ」という細工を採用しているそう。
こちらのプラチョコはチョコレートや水あめを混ぜて作成されており、治療方法を聞いただけで美味しさが伝わってくる、じつにユニークな作品であることが改めて伺えたのだ。
また、ツイートに寄せられた「綺麗な商品と交換するか(レジで)聞かれなかったのですか?」という質問に対し、ぎーすけさんは「レジでバーコード面を上にして渡したので、割れていることにスタッフさんが気付くことなく購入しました」という回答を寄せている。
■大創産業も、思わず感動
続いて、大創産業に話題のツイートを確認してもらうと、件の商品「デコカップ」シリーズは今年の9月中旬ごろから展開されたばかりのもので、ブラックとパープルの2種類を展開していることが判明。
また同社担当者は、ぎーすけさんの粋な計らいに対して「ツイートを拝見させて頂き、割れてしまったデコカップをこんな風に素敵にかわいくアレンジして頂けたことに驚きました。ありがとうございます」と、感謝のコメントを寄せていたのだ。
とは言えやはり「商品が破損している」というのはイレギュラーな状況であるため、「破損している商品などがありましたら、遠慮なくお近くにおりますスタッフにお声がけ下さい」とも補足している。
お菓子に対する愛情が生んだ「逆転の発想」とも呼ぶべき、思いやりの結晶のような作品。こちらの誕生経緯を受けて「店頭の商品は丁寧に扱うもの」という考えが、少しでも多くの人の心に根付くと良いのだが…。
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